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男性育休義務化の前に進めておきたい業務改善【経営者・管理職必見!】

元中小企業の専務取締役の、とよクマ(@toyo_kuma)です。

2019年5月から、男性育休義務化を目指す議員連盟が発足し、議論が活発になってきました。

近い将来、男性社員の育休取得義務化の施行は、もはや疑いようのない流れです。

さて、中小企業の経営者の皆様は、男性社員が育休を取得しても、滞りなく業務の遂行が可能でしょうか?

男性育休義務化の施行とあわせて、円滑な育休取得と業務遂行のため、大きく業務改善が必要なケースが多いのではないだろうかと考え、この記事を執筆しました。


育休となれば、戦力である社員が、いやおうなしに戦列を離れます。

現在、男性の育休は希少なケースで、取得させずとも逃れられますが、義務化となればそうはいきません。

近いうちに、男性社員全員が、1年育休を取得する時代がやってきます。

大企業は人材豊富ですが、中小企業は業務の属人性も高く、人材も少ないため、代替要員が居ない状況です。

このような状況で今後、中小企業が生き残るには、

男性が育休を取得しても支障なく業務遂行できる仕組み

を構築する必要に迫られています。


今までは、倒産=キャッシュ不足 でしたが、

今後は、独自性のある事業や技術はあるものの、育休に起因する人手不足で円滑に業務遂行ができず、やむなく廃業。

の、ようなケースの増加が予想されます。

今回の記事では、

  • 男性育休義務化を想定した、円滑な業務遂行のための新しい仕組み作り、改革
  • 男性育休義務化で1年間育休を取得した場合でも、会社の業務を続けられる制度の活用法

の2点をご提案いたします。

世論は、男性社員が1年間の育休を取得する流れです。

数年のうちに、男性の育休取得が当たり前の時代になるのは明白。

あまり知られていませんが、育休は現在でも、法律で認めらた労働者の権利です。

会社側が育休の手続きや円滑な取得を拒否すると、是正勧告が下され、悪質な場合は査察が入ります。

つまり、どの企業も、男性社員の育休取得を前提とした業務改善に、早急に取り組む必要性に迫られています。

男性育休義務化の動き

まず、男性育休義務化の流れと、基本的な男性の育休取得の状況について知っておきましょう。

2019年5月、国会議員による男性の育休義務化を推進する連盟が設立されました。

現在、日本の育休取得率はわずか5%

世界の水準と比べると、

  • フランス:25%
  • ドイツ:35%
  • スウェーデン:80%
  • ノルウェー:90%

世界の先進国の中では、圧倒的に低い数値です。

産後の妻1人の家事・育児は不可能

ミクロの視点で、産後の女性が、どれだけ大変な状況かも知っておきましょう。

男性が育児休暇を取得せず、妻ひとりで産後の1ヶ月を乗り切るのは、オーバーキャパシティです。

産後1ヶ月までの状況について詳しく知りたい方は、体験談をご一読ください。

パパの育休生活【1年取得】&わかりやすく制度を解説【経験者が書く!】

産後、女性の体は重症患者と同じ状況と言えます。

本来であれば、絶対安静で休養が必要な中、2時間おきの授乳と育児で、熟睡もできません。

その上、家事まで受け持てば、産後うつや育児ノイローゼになるのは当たり前です。

このような実情なので、子どもは欲しいけど、1人で十分

となるのは、当然の流れです。

この流れを変えるには、父親である男性の積極的なサポートが必要です。

出生率を上げ少子高齢化を解消するには、男性が育児をサポートし、女性が子供を産みやすく、育てやすい世の中にしなければ何も変わりません。

現在出生率が上がらない原因は、

  • 金銭的な問題
  • 育児の問題(出産、保育など)

が、大きな理由です。

男性育休義務化は、産みやすく育てやすい世の中にするための一手と考えられます。

男性育休義務化と働き方改革

男性の育休義務化は、働き方改革とも密接な関係があります。

厚生労働省は、以下の7項目をアナウンスしています。

  1. 長時間労働の是正
  2. 雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保
  3. 柔軟な働き方がしやすい環境整備
  4. ダイバーシティの推進
  5. 賃金引き上げ、労働生産性向上
  6. 再就職支援、人材育成
  7. ハラスメント防止対策

端的に働き方改革を説明すると、

労働基準法を守って仕事をして、家庭と余暇を大事にして、楽しい人生を過ごそう。

という流れです。

4番のダイバーシティの推進では、子育てと介護等と仕事の両立が挙げられています。(厚生労働省のホームページ参照)

具体的には、子育てと介護のために、時短勤務を認めなければなりません。

育児・介護休業法という法律で定められているため、3歳までの時短勤務を拒否することはできません。

また、法律では育児や介護のために、柔軟に働くことを許可しなければなりません。

強硬手段に出るとハローワークなどに通報され、是正勧告を受けることになります。

以上をまとめると、労働者にとっては働きやすく良い時代になりましたが、経営者にとっては大変な時代となりました。

  • サービス残業
  • パワハラ
  • 解雇
  • 長時間労働

このすべてが、できない時代となったのです。

ハローワークに通報されれば、即座に是正勧告です。

仕事第一、モーレツ社員は、すでに遺跡です。

若い世代は、多くの給料よりも心の充実を求めています。

心の充実とは、お金も生きるためには必要だけど、家庭やプライベートを大事にしたい。

そんな気持ちのあらわれこそが、働き方改革なのです。

男性育休義務化と業務改善

冒頭でも述べましたが、男性育休義務化の施行前には、業務改善が必須です。

大企業が男性の育休取得に前向きになれるのは、母体が大きく、代打となる人材が多いのが理由です。

しかしながら、中小企業は1人の仕事量が多く、属人性も高いため、育休を取得されると業務が円滑に回らなくなります。

今後、中小企業が生き残るには、現在の業務内容を大きく見直し、時代に合わせた業務内容への変革が求められます。

この項では、

  • 具体的な業務改善の手法
  • 社員の育休取得で人材不足にならないテクニック

を書いていきます。

属人的な業務の削減

属人的な業務の削減は、「あの人にしかできない」仕事を減らすことです。

業務の可視化を強化し、常に情報を共有しましょう。

  • 誰が
  • 何を
  • どのように
  • どんな
  • どこで
  • いつ

長年続けてきた業務なので、専門性が高いと思う認識が悪い意味で当たり前になっていませんか?

情報の共有で属人性を解消できる業務は、多々あります。

特別な免許や技能であれば仕方がありませんが、把握が必要な業務は、情報を共有することで、人を選ばない仕事になります。

属人的な業務の削減は、経費削減にも繋がります。

正社員だけでなく、パートやアルバイトでもできる仕事に変えられるかもしれません。

また、ITを駆使することで、業務スピードが向上します。

自社に合わせたシステムを独自に組むと、数百万~数千万となるので、既存のサービスを有効に活用するのが良いでしょう。

業務の可視化は、ITの有効活用です。

ITを有効に活用し、属人的な業務を改善しましょう。

テレワークの活用

ITを活用とした業務改善の結果、場所を選ばずに仕事が可能となります。

テレワーク化は育休と相性が良いです。

後述しますが、育休中でも労働は可能です。

自宅勤務で、なおかつ期限に余裕を設ければ、育休中の社員でも戦力となります。

育休中のテレワークの実例として、

  • リモートワークで営業活動
  • 書類の作成→メールで送付
  • 属人性の高い業務

を請け負い、取引先には育休を伏せたまま、最後まで業務に支障なく1年間の育休を終えることができました。

シルバー人材の活用

少子高齢化の時代。

シルバー人材は大きな味方です。

好きな時に好きなだけ、人材を依頼できます。

個人的な感想になりますが、高齢者の方々はとても熱心に働いてくださいます。

人海戦術が必要な場合は、シルバー人材の活用がおススメです。

クラウドソーシングの活用

これからは、個の時代と言われています。

この記事を執筆している、とよクマもフリーランスのひとりです。

フリーランスは急速に増えています。

個人的には残念な話ですが、フリーランスが増えすぎて、案件の相場がとても低いです。

企業に依頼する10分の1、それ以下で依頼が可能です。

ある意味では、男性育休義務化に関わらず、業務改善をすることで、大きく経費削減に繋がります。

男性育休義務化で休暇中も労働は可能

中小企業では育休で戦列を離れる社員の代わりに、新たに雇用を…とは、考えられないでしょう。

雇用は簡単でも、雇用の維持は大変です。

育休中は完全な休暇状態になると思われがちですが、国の制度を使い正攻法で労働が可能です。

抜け道ではなく、国が用意した中小企業のための支援策と考えましょう。

パパ・ママ育休プラスの有効活用

パパ・ママ育休プラスは、2回に分けて育休の取得が可能です。

繁忙期に業務が集中する業界には、おススメです。

仮に花屋だとしたら、母の日は超繁忙期です。

おもちゃ屋だとしたら、クリスマス前でしょうか。

1回のみ、ヘルプで戦列復帰ができます。

この制度をうまく活用し、人材不足を乗り切りましょう。

半育休(月80時間以内労働)の活用

パパ・ママ育休プラスは、繁忙期にフルタイムで戻れますが、通常業務も困る場合は、半育休がおススメです。

半育休で、ちょっと働きながら育休を1年取得する【男性・パパにおススメ!】

半育休は、月80時間以内であれば、労働が可能

な法律を利用します。

労働者にとってのメリットは、80時間分の給料が発生します。

つまり、育児休業給付金と合わせて、給料と同額の受け取りが可能です。

先ほどのテレワークなどを活用すれば、労働者にとっても、負担なく仕事が可能です。

労働者ときちんと話し合い、条件を書面に残しましょう。

無理に労働を強要した と通報された場合、大きなデメリットとなります。

育休取得者に負担がなく、双方が納得し、合意をする流れは必須です。

男性育休義務化と人事採用

男性育休義務化は、優秀な新卒や人材を確保する大きなチャンスです。

今の時代、厚い福利厚生、いわゆるホワイトな職場を求めます。

男性育休義務化に休暇日数の指定はありませんが、1年の取得を保証することで、多くの応募があるでしょう。

特に地方の企業にはおススメで、優秀な人材を故郷で雇用できます。

子供3人で3年間、戦列を離れたとしても、今は人生100年時代です。

3年をギブしても、いかに優秀な人材を集められるか(テイク)のほうが、長期的に見るとメリットがあるはずです。

実際に大企業が男性育休取得に力を入れるのは、

  • 会社のイメージアップ
  • メディアが取り上げ無料CM
  • 優秀な人材確保

と、メリットが大きいのが理由です。

中小企業でも、このメリットは得られます。

10年後を見据えた会社の風土づくり、人材採用を心がけましょう。

男性育休義務化とキャリア

育休中は、社員のキャリアアップ、新しい技能を習得するには最高の機会です。

産後1ヶ月を過ぎると、徐々に家事や育児に余裕ができます。

視点を変えると、

  • 国の給付金で
  • 給料を支払わず
  • 労働者本人の力で

新しいスキルが身に着けられるのです。

育休から復帰しだい、新しいスキルと小規模チームで新規事業の立ち上げなどが期待できます。


男性の育休が、当たり前の時代になるのは確定済みです。

時代が変わると、育休を取得せずに家庭を壊す寸前まで働いたシニア世代の武勇伝は、遺跡でしかありません。

若い世代からは、白い目でしか見られないでしょう。

逆に、社長をはじめ管理職が全員育休取得経験があり、

「お互い様だ!お前のためじゃなくて、子どもさんと奥さんのためだからな!」

と、さわやかなスマイルで送り出せる会社は、良い人材が集まるでしょう。

これから5年後に、このセリフを言えるかどうかが、今後中小企業が伸びるか否かのキーポイントになるでしょう。


昔と違い、時代の流れは加速しています。

20年前はビジネスプランありきでしたが、今は画期的なビジネスも3年後には通用しない速度で進化しています。

速度に振り落とされず、柔軟に変化できる優秀な人材を確保するのが、最重要課題です。

ビジネスの仕組みと仕事量で勝負する時代は、終わりを迎えました。

これからは、仕事の効率化(労働基準法以内の労働)と充実した私生活 を大事にする時代です。

終身雇用制が崩壊し、仁義なき時代に突入したと思いきや、実は原点回帰なのです。

人を大事にすることで(ギブ)、業績となり返ってくる(テイク)です。

優秀な人材こそ、しっかりと育休を取得させ、人としての視座を高めさせましょう。

その経験こそが、今後のキャリアのひとつとなるのです。

男性育休義務化の前に進めておきたい業務改善まとめ

今までの倒産は、イコール破産でした。

つまり、キャッシュのショートです。

今後は、育休による人手不足が原因で、業務遂行できない事態に陥るタイプの倒産が増えると考えられます。

規模が小さく、ギリギリの人数で、ブラック企業さながらの労働を課している会社は、是正勧告が事実上の余命宣告となるでしょう。

密告からの是正勧告の前に、改善が必要です。

急な業務改善は、不可能です。

経営者は、問題が起きてから対処するのではなく、問題が起こる前に対策を講じる先見性が必須です。

今後は確実に、

  • 男性育休義務化からの1年間育休取得の義務
  • 育児短時間勤務
  • 子育てのための円滑な休暇が当たり前

の時代が、到来します。

今、業務改善に着手しなければ、男性の育休義務化後の生存確率は大幅に下がります。

企業が10年生き残る確率は、わずか6%です。

生き残る保証はどこにもありませんが、ひとつ正しいことは、捨て身で変化をすることです。

その変化が正しいか、誤っているのかは、わかりません。

しかし、座して死を待つより の気持ちで、

悩み苦しみながら、変化をし続けるしかありません。


最後になりますが、この記事が男性の1年育休取得と、よりよい企業の進むべき道に、微力ながらも貢献できたとしたら、うれしく思います。

もうひとつ、大事なことですが、

労働は進化しすぎて、原点回帰をしているのかもしれません。

育児休暇とは、まさに人が人を育てる、父が子供の人生に影響を与える。

本来あるべき人としての姿です。

家族が寄り添い、豊かな人生を歩む。

古き良き時代に、戻ってきているのではないでしょうか。

業務改善の最大のコツは、最新技術をもってして、退化する。

ことなのかもしれません。

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